2016.8.11 UP 映画「秘密 THE TOP SECLET」 劇場で観た感想です。



邦画作品の感想

映画館やDVD、はたまたテレビ放映にて観た邦画作品の感想です。


映画作品に関しては、映画館へ観に行くには、
気になる作品や好きな俳優さんがご出演してる時で、
テレビ放映で観る時も、同じ感覚です。

尚、新しい作品が一番上に来てますので、
右のタイトルをクリックすると、
記事へ飛ぶようにしております。

※印の作品はブログで感想を
アップしていたものを移転しました。
緑色の文字部分は、
移転した時に追記した文章です。

NANA※(テレビ放映分)
おくりびと※(テレビ放映分)
太秦ライムライト※(劇場にて)
風に立つライオン(DVDにて)
秘密 THE TOP SECLET(劇場にて)



秘密 THE TOP SECLET
原作ファンですんで、実写化のお話を耳にした時は、
すごく楽しみにしてた。……が、キャストを見て、首を傾げたかな。
薪さん演じるのが、生田斗真くんって、確かに綺麗だけど、見た目は男性やん。
原作の薪さんは、初めて見た人は、ほとんどが、女性かと見間違えるって
いうやん。だからなんですよぉ。それに、背が高い感じで……。
青木一行役が、岡田将生くんって、あのすっとぼけ、ぴったりやん!!って、
青木役は、納得したんや……そやけど……。


いつもの如く、公開初日(8月6日 土曜日)に初回を観に行きました。
ところが………。

この初日の初回には、舞台挨拶生中継という特典付きだった!!!
いや…その昔、舞台挨拶のある回を観に行ったことあるんやけど、
司会のねぇちゃんが、へたくそすぎて、見ていて、すんごい嫌な感じがしたから、
舞台挨拶っつーのは、遠慮してるんですよね。
ま、これって、司会の人によって、盛り上がりが違うって、このときに気付いたけど。

生中継は、上映後なので、取り敢えず、そちらの感想から。
……まぁ……観客は20人ほどでしたが……それも、広い会場で……。
これって、やっぱし、観に来ているのは、演技者のファン、もしくは、私のような
原作ファンで、どんなんかな…と気になった方々かと。あっ、監督ファンも…かな?

てなことで、感想。

これは、ほんと、原作を知らない人が観ると、「???」な感じだろうし、兎に角、
キャラクターが、もう、性格やら雰囲気やらが、全く解らない内容となっておりまして、
ただ、殺人事件が起きて、その捜査に、死んだ人間の脳を使って、死んだ人間目線で
解明していくだけで、事件の解決だけを目的…から、主人公・薪の過去のトラウマと
それに向かい合い、そして、立ち直る! さらには、それと同時に、えん罪、事件の真相を
見抜くという物語。

なぜ、主人公・薪が、トラウマを抱えているのか、
その薪と関わる職場の人物の思い、
第九へやってきた青木の思い、
薪さんがハイネックな理由、
薪さんが突然倒れる理由(…これは、後ほど出てくる内容で気付く人も居るはず)
などなど、語り出したら停まらないんだけど、兎に角、それぞれ人物設定があるけど、
作品の中では、浅すぎるし、初めて観る人には、理解しがたい内容かと。
なので、原作を熟読して、それぞれの人物の性格や思いを理解してないと、
ただのどぎつい内容の映画にしか思えない。

確かに、映像は、凄かったよ。
だけど、内容が、ぐだぐだ。

二つの事件を絡めてしまうのではなく、まずは、貝沼事件をやってから、
原作で、薪さんを起こしに行った青木が、次の事件を伝え、そして、絹子事件へと
繋げた方が良かったんちゃうかなぁ……と、私は思った。
原作者が「つめこみすぎ」と仰ったのですが、納得。確かに、詰め込みすぎる。
貝沼と絹子を無理矢理繋げなくても良かったと思う。

でもまぁ、物語の最後に、絹子事件で亡くなった犬の目線の映像で終わったのが
一番良かったかなぁと。
犬が観ていた世界は、目線こそ低いけど、人々の笑顔が溢れる時間が流れ、
とても美しく、心が癒される。
その時に青木が語る言葉も、人の心の奥深いところへ、突き刺さる。
それまで、死体の映像やら血が噴き出すやら無残な姿が多かったんだけど、
それらが全て癒されていった。

まぁ、それらも、原作ありき、原作熟読でないと、感動できない状態でしたけど…。


てなことで、それぞれのキャラクターに対しては…
薪さんのすっとぼけが無かったのが、残念だったけど、美しすぎるよね。
そして、格好いい。先に述べた様に、生田斗真くんだからこそ、なんだろうなぁと。

青木については、ただのエリートってだけで、薪さんに絶対的な信頼を抱き、
薪さんへの思い、ついでに、青木自身のすっとぼけが無さすぎて、哀しかった。
折角、岡田将生くんを器用したというのに、キャラが活かされてない。

岡部さん役に対しては、もっとごついイメージの役者さんの方が良かったかな?
更には、岡部さんの原作でのイメージが出てこなかった。
えっと、他の第九のメンバーも、活かされてなかった。キャラにあった感じの
役者さんなのに、それが、活かされてないと思った。

貝沼だけど、原作では、ぶっといおっさんだったけど、これまた、吉川晃司さんが
演じるものだから、格好いい感じに、怪しさ倍増で、もうね、原作超えてる。

絹子は、妖艶だったし、何を考えてるか解らないんだけど、何かを求めてるのは
伝わった。でも、絹子が求めてるのは、父の愛って設定っぽかったけど、
原作では、違ったように、私は感じ取ってました。確か、酔った父親が行った
行為が原因だったと思ったんだけど……これは、劇場などではNGだったのかな?

突然出てきたけど、訳の分からなかったジャンキーな医者。…これ、必要?
劇場版オリジナルの刑事。最期は、自分で頭を撃って、証拠隠滅計ったけど、
……う〜ん。私的には、要らんかったような……。

そして、要とも言えるのが、鈴木の存在。
薪が撃つ前の、あの狂った状態は、凄かった。原作熟読してるし、
薪への思いも知ってるからこそ、あのシーンは、観ていて、苦しかった。
薪が鈴木の脳を最初に観たのは、原作と違ってて、ちょっと、…ん?…と思ったけど、
鈴木が死ぬ直前に脳が作り出した映像は、凄く切なくて、泣いてしまった。
あぁ、これが、走馬燈のように…というやつか……と。

確かに、映像は凄かった。だが、詰め込みすぎて、人物説明も不足してて、
原作知らない方へは、お奨めできない映画だったかなぁと。

それでも、やっぱり、DVD発売されたら、買うと思う。
……ワオワオの名前出てたから、テレビ放映は、ワオワオだろうなぁと。


さてさて!
舞台挨拶生中継の感想です!!!
どっか東京の映画館にて舞台挨拶が行われたようですが、それの生中継を
劇場のでっかいスクリーンで観ることが出来ました。
うん。生中継やった。なので、舞台挨拶が始まる前で、控えている状態の
映像から始まるという、生中継先の方々には、いい特典でした。
劇場のスクリーンでの拝見だったので、キャストの顔が、綺麗で、でっかくて
はっきりと見えてました。あんなドアップで観るなんて、ほんとお得でした。
舞台挨拶の内容は、端折るとして、ジャンケン大会は、楽しかったなぁ。
……生田斗真くんも男性キャストも仰ってましたが、女性の私でも……
栗山千明さんの胸元には、目がいったよ………。側の男性陣、
目のやり場に困るのも、分かった。

以上、長々とでしたが、興味のある方は、原作を熟読してから、
劇場へ足を運ぶことを、お奨め致します。

2016.8.11 UP





風に立つライオン
時代と国境を越え、受け継がれた命のバトン。

日本人の一人の医師が、大学病院からケニアの研究施設へ派遣され、さらには
現地の赤十字病院へと赴くことになり、そこに重傷を負って搬送されてくる
少年達はみな、戦場に立たされた少年兵であることに愕然としながらも、
そこで出会った医師、少年たちとの交流、その少年達へ「希望」を与える、物語です。

…と簡単に書くと、ふ〜ん、という感じの内容かと思われがちですが、違います。

戦場、少年兵。今では、ニュースの特集コーナーでたまに耳にする言葉となりましたが、
私が生まれ育った国は、すでに、そのような言葉は無かったかのような平和、そして、
豊かさがある国なので、映像や写真、言葉でしか知らないので、想像しか出来ません。
子供の頃は、どうして、戦争が起こるのか、どうして、戦場へと向かうのか、
全く理解は出来ませんでした。今では、色々なことを見聞き、考えることで、
なぜなのかは、少しずつですが、理解できるようになりました。

育ってきた環境が、そこしか無いのなら、そういう生き方をするのは当たり前。
銃を持ち、人を撃つところで育ったなら、それが当たり前の生き方。
お金で人を使うようなところで育ったなら、それが当たり前の生き方。
召使いの居る家庭、暴力が当たり前の家庭…など、人の数だけあるから
言い出したら切りが無いけど、育ってきた環境が、影響してるのは確かだと 私は思います。

だけど、他人と交流することで、自分とは違う部分や知らない部分を発見する。
たくさん発見することで、自分の知らないことがまだまだあることにも気づき、
知らない事への「挑戦」が始まり、そこから学ぶことで心にも変化が起き、
世間一般で言う「良い」方向にも、「悪い」方向にも、転がっていく人生。
戦場で常に命を賭けてる人にとっては、私が「良い」と思う方向さえ、違うと
言うかもしれない。だって、戦場で生きる為には、敵を倒すしかないんだから。
敵だって、その考えで向かってくるんだろうから。
その戦場の中でも、それが間違ってると思う人も居るだろう。
戦いたくない、だけど、戦うしかない、戦わなければ生きていけない。
それが戦場なんだと、私が見聞きした中で語っていた元兵士の言葉は、
自分が大人になるにつれ、色々と考える言葉でもあります。

この「風に立つライオン」でのお話は、戦場が当たり前の世界で生きている人々が、
戦場とはかけ離れた場所で生きてきた人が交わることで、心に変化が起き、
違う未来を目指すことも出来るんだと考える内容でもありました。
両親を目の前で殺され、感情を失い、銃を手に戦場へと赴き人を撃ち、
人を殺すことをしてきた少年が、一人の日本人医師と接することで、「希望」を持ち、
その「希望」を叶える為に力強く生きる姿もあり、戦場で負った怪我の影響で、
腕や足を無くすことになった少年達が笑顔で元気に過ごしている姿もあり、
子供達だけでなく、医師の心にも元気を与えることもあり、少し離れた所では、
命のやり取りが当たり前の場所でもあるのに、笑顔があることは、
少しでも救いになるんだと思いました。

この物語は、一人の医師を知っている人々が語る物語でした。
それは、物語の要である「受け継がれた命のバトン」を意味しています。
両親を殺され、人を撃つことをして、怪我をした少年は、銃で人を殺すことを
自慢していたのですが、日本人の医師との交流で変わりました。
少年は、英語を話せるほど、頭が良く、恐らく育ちが良かったんだろうと、
日本人医師は感じていました。ときどき、英語で話しかけたりもします。
医師の似顔絵を描いたことで、医師は、少年の特技にも気付きます。
絵を描けばいい。絵を描いているのか? そう語りかけ続けていました。
ある日、少年は手術室へと足を運び、そこで怪我人を治療する医師の姿を描きます。
少しずつですが、少年の心に変化が現れている姿です。
クリスマスプレゼントで、医師が少年にオモチャの銃を渡します。
しかし、少年はオモチャの銃を手に自分の生い立ちを話し始めました。
家族を殺され、父は教師だったけど、教え子が居る兵隊に殺されたと。
そう言って、少年は銃を火の中へと放り投げました。そんな少年に、医師は
聴診器を肩に掛けてあげます。聴診器の意味を知る少年は、そっと口にします。
銃で9人も人を殺してしまった。そんな自分が医師になれるのか…と。
「一生をかけて、10人救えば良い。未来は、そのためにある」
その言葉は、少年の未来を、希望を与えるものでした。

だけど、医師は、ある日、姿を消してしまいます。
戦場で傷ついて放置されている人々を救うために、他の村で病気になっている
住民を救うために、休みの日には必ず病院から離れ、一人の現地の人と
あちこちを回っていた。
ある場所で、車が立ち往生する。車を動かそうと外に出た途端、そこに銃弾が飛んできた。
岩の影に隠れ身を守る。一緒に居た現地の人が銃で応戦するものの、撃たれてしまう。
現地の人は、日本人医師に銃を渡し、撃てという。銃を受け取ったものの、抱えたまま、
「俺は医者だっ」
そう言った時、近くに手榴弾が落ち……。

現地の人が気が付き、辺りを見渡すが、医師が居た場所には血だまりがあるだけで、
医師の姿は見当たらなかった。医師の体は、見つからず、それっきり消えたまま……
もう、姿を現すことはない=死亡と……。

その日本人医師を知る人々の語りが続く。
その病院に関わった人々は今でも寄付をしてくれる。その病院で助かった者は、
元気に生きているが、戦地に戻った者も居ると。
そう語る人は、躊躇うこともなく、口にする。
「日本は大丈夫なのか?」と。

この物語は、東日本大震災の後に書かれたお話で、その内容も
書かれているそうです。

ある日、日本人医師に助けてもらった村の女性が病院へとやって来た。
震災のことを耳にして、食べ物に困ってるかもしれないからと、
トウモロコシの種を日本に持って行って欲しいと。
そのトウモロコシの種こそ、この作品の冒頭に出てきた一人の男性が手に持っていた物で、
その男性こそ、日本人医師に希望を貰った少年だった。
彼の名前は、「ミケランジェロ・航一郎・ンドゥング」。
航一郎にあだ名をもらい、希望をくれた航一郎の意志を受け継いでいた。
津波の影響で瓦礫となったところに一人居た少年に、
「オーケー、ダイジョウブ。ぼくは、いしゃです」
不安げに観ていた少年は、笑顔を見せた。

オーケー、ダイジョウブ。この言葉は、日本人医師・航一郎がよく口にしていた言葉。

時代と国境を越え、受け継がれた命のバトン。

バトンは続くことでしょう。


…って、えらく長く語ってしまいました。というか、言いたいことを端折りすぎて、
感想が薄っぺらいものとなってしまいましたが、グッとくるものがある作品でした。
最後、エンディングで流れる、さだまさしさんの「風に立つライオン」で
涙は滝のように流れてしまいました。エンドロールは、滲んだ視界で
何がなんだか……(笑)

2015.11.3 UP





太秦ライムライト
時代劇では欠かせない斬られ役。
斬られ役や悪役が居るからこそ、主役が輝くのでありまして。
うん。
父が良く観ていたから影響を受けたのか、時代劇観るのが大好きで、水戸黄門や
暴れん坊将軍、長七郎シリーズに、遠山の金さん。この辺りをよく観てたものです。

だからかな?
25年前に足を運んだ京都太秦映画村にて、ちょうど撮影の合間だったみたいで、
テレビで良く観る方々が座ってまして、その遠くに一人、細身の強面の斬られ役の人が
座ってました。でも、名前までは知らなくて、だけど、自分の記憶には、ばっちり残ってて…。

それから数年。
その方は、とある番組でピックアップされたそうです。
その番組で、しっかりとお名前を拝聴し、自分の記憶に留めました。

福本清三さんです!!

てなことで、本日、福本さんの主役映画「太秦ライムライト」を観てきましたぁ!!!

その感想ですぅ。


京都で映画を観るのは初めてでした。
映画が始まる前に流れる宣伝も、京都づくし!
そりゃぁそっか。

てなことで、始まりました。太秦ライムライトです!!

ちなみに、映画の感想なのですが、役者さん中心で、物語の内容には、触れない部分が
多いと思いますので、ご了承下さい(笑)


いきなり、格好いいシーンから入るものだから、グイッと引き込まれてしまいました。

そして、久しぶりに観た、松方弘樹さんの
殺陣シーン!
あぁ、もう、格好良すぎて、感動したわ。
その松方さんに、ばっさり斬られて、これまた、福本さんも、素敵です。

福本さんと一緒に目に留まった木下さんまで映画館の大きな画面に映ってて、もう、たまらん!
そこに峰さんまで、目一杯台詞があるものだから、時代劇をテレビで観てるときよりも、
引き込まれます。

その中で、今まで、気にはなってたけど、さっぱり分からない、役の決め方とか、その発表とか、
そんな感じで行っていたんだと思うと、大変なお仕事なんだなぁと、実感しました。
ちょい役でも画面に顔が映らなくても、主役と同じ場で主役に負けないくらい格好いい。
悪役が格好いいから、強いから、だからこそ、主役が輝くんですよね。

物語では、脇役が冷たい仕打ちを受けるシーンもあって、
エキストラと言われた時に、大部屋の方々の配役を
決める課長さんが言った台詞が、胸に突き刺さりました。

それよりも、ヤクザで殺されたシーンの時の福本さんの迫力、目力の凄さは、魅了されましたよぉ。
やっぱ、すごいや!


時代劇の殺陣シーンは、大好きなんです。くノ一の役をしてみたいとか、思った事もありますもん。
その殺陣シーン。
ヒロイン役の山本さんも、魅力ありました。武術の達人だからこその迫力、そして、力強さ。
そのヒロインも、悩み、動けないというシーンがあって、何度も撮り直しをするという場面。
そこに活を入れに行く福本さん。
二人のやり取りは、言葉こそ少ない、時間も短い。
だけど、その短時間で、役者の心が切り替わるという素敵なシーンでした。
もちろん、活を入れられたヒロインは、その後、今までの撮り直しが嘘のような、機敏な動きで
その場のみんなを魅了させ、見事に20人斬りのシーンをやり終えるという、
迫力あるシーンもありましたよぉ。


この映画には、今の時代劇の姿を現してる感じもあって、
時代劇好きな私にとっては、本当に、グッときました。
テレビ業界も今は視聴率低迷で、大変みたいな中、
若者離れと言われる時代劇が、スペシャルとか再放送でしか
観ることが出来なくなって、寂しいのなんのって。


今の子ども達は、チャンバラごっこなんて、危険だからと遊ばせてもらえないだろうね。
だからこそ、福本さん演じる彼が、遠い昔の幻を見てしまうこともあるんだろうなぁと。

ヒロインは、大女優となって太秦に戻ってきます。
しかし、そこには、顔なじみの大部屋の方々は、役者を辞めて、その場には居ませんでした。
一緒に仕事をしたいという思いが、再び、時代劇を盛り返します。
夕日をバックに、福本さんとヒロインの殺陣シーン、そして、
二人の間に映る夕日が、これまた、感動を呼びました。

懐かしい顔ぶれが並ぶ中、殺陣シーンの撮影が始まります。
ところが、福本さん演じる香美山は、腕の痛みから、
刀を落としてしまいます。カメラから見切れていたから
撮り直さずに終わったものの、監督から、重要な殺陣シーンを
カットされることに。

だけど、それを止めたのは、役者仲間だけでなく、古い人間を
使う必要は無い、年寄りは時代遅れだと言っていたプロデューサー。
さらに、自分の為に、重い腰を上げてくれた香美山の乱れた髪をヒロインがそっと、整える。
そのことで、グッと役者魂に再び火が燃える香美山は、
香美山を心配する主役=松方さんを促し、最後の殺陣シーンへ。


このシーンが、これまた、もうね、目が離せません。松方さんだけでなく、
福本さんの姿も素敵でね、お二方のどちらを観ればいいのか、
迷ってしまうほどでした。

尾上に斬られ、倒れた香美山は、落ちていた刀をそっと手に取り、
勢いよく立ち上がった途端、ヒロインにばっさりと斬られます。


出ました、海老反りっ!!!


ばったり倒れた香美山の体に、一つ、二つと桜の花びらが舞い降りて、
美しい最期を見せてくれました。

そして、エンドロール。



福本さんの台詞は、峰さんや木下さんよりも少ないけど、
やっぱり、そこに、その場面の片隅に居るだけでも、存在感があるんですよね。
台詞が少ないからこそ、そういう雰囲気が出るのかな?

以前、福本清三ショーを観に行ったときに目の前で拝見した福本さんや優しい峰さん、
迫力ある木下さんが映画の画面で、どどぉんと映ってるだけで、嬉しかった。
もちろん、時代劇の映画を観るのは、初めてで、テレビでは拝見できない雰囲気が、
格好良かった。

時代劇、シリーズで放送して欲しいなぁ。
でも今は、じっくりと考えて、作り込むという仕事は、嫌なんだろうなぁと。
いいや、嫌じゃなくて、めんどくさいと思ってるんだろうなぁ。
だからこそ、観る方も、すぐに飽きてしまうとか?

時代劇だけでなく、スーツアクターさんもですよね。
顔は見えないけれど、格好いい姿で、観る者を魅了する。
声優さんも、ある意味、顔が見えないけど、
声一つで、観てる者、聞いてる者を魅了する。

どこかで誰かが見ていてくれる。

ただ単に見ているだけという年齢は、とっくに過ぎた。
作る側にたって初めて、裏方の事を知った。
たった一つの物でさえ、色々な人が関わっていることも知った。

最初に書いたように、悪役が居るから主役が光る。
その二人を格好良く見せる為に、指導する人が居る。
そのシーンを見栄え良く撮影する人達が居る。
そのシーンのバックに映る建物や木々、そして
大道具、小道具、役者たちの衣装やメイク、そして、時代劇に欠かせない床山さん。
撮影した物を編集し、それを放送する。
そして、やっと、見ることが出来る。
もちろん、この作品を企画して、台本を作って場面を考えて、役者を選択して、
役者に掛け合ってなど、作品が出来るまで動く方々も。

だからね、映画だけでなく、テレビもそう。
エンドロールは、しっかりとみなさんのお名前を拝見しなきゃ、
損した気分になるんですよね。
速読できないけど、見逃してしまうこともあるけど、エンドロールに出てくる名前や
会社名だけでも、結構、驚くところもあるんですよねぇ。

えっ、あの会社が??とか(笑)
どのシーンに出てたっけ?とか。



太秦ライムライト。
時代劇ファンなら、お奨め作品です。
もちろん、時代劇を知らなくても、魅了される作品です。



それにしても、劇中劇のオダノブですが、主役のあのカツラ。
髷から、あれになるのは、ハゲが嫌だと言われた事に対する、床山の嫌みだったのかな??
出てきた時は、大爆笑だったよ。
ついでに、ヒロインが大女優になった時の番組で、ちらりと聞こえた「彼は今…」という台詞も、
笑ってしまった…。



福本さんって、着物の胸元から見える体はあばら骨が見えるほど、痩せてるというのに、
腕の筋肉凄かった。

2014年7月12日 17:12


凄く嬉しかった。ラストサムライで有名になったと言われてますが
私は、それよりも前から気になる俳優さんでしたから。
太秦映画村で撮影の合間の休憩時間だったのかな?
遠くで見かけたのか、細い体の斬られる役者さんだった。
その時はまだ、名前も知らない方だったけど、時代劇をずっと
見ていた私の記憶には、確実に残っていたんだもん。

特撮関連でDVDを購入した時、東映のポイントクラブへの
アンケート欄に、福本清三さん特集という言葉を書き続けてました。
特集よりも、主役で映画だったので、ほんとに、もう、感動です!
太秦ライムライトを見て、思った。

やっぱし、松方弘樹さんは、すごいっ!(←そこかよっ!!)

時代劇が、テレビで放送されないのが残念です。

この作品は、DVDを購入しました。
(2015.3.8)





おくりびと (テレビ放映分)
映画「おくりびと」をテレビでノーカットで放映してましたので、
早速、観ました。
…テレビ放映、早いな…と思ったのは、私だけかな……。


もうね、あのようなお仕事をしておられる方々には、
本当に、感謝いたします。
実際、数年前に祖母、そして、今年6月末に父と、
葬儀関連の方々にお世話になっただけに、
改めて、感謝しました。


確かに、死体に触れる仕事は、誰もが嫌がると思います。
実際、私も、そうでした。
でもね、身内の死を目の前で、更には、それを見送ることになると、
そう思うことは出来ないです。

血が通ってないだけ。
動かないだけ。
なんの反応も示してくれないだけ。
硬直していくだけ。

そして、最期は、灰になるだけ……。


「旅立ちのお手伝い」
そうです。
次の世に、自分たちより先に旅立っただけです。
次の世が、どのようなところかは知らないけれど、
「おくりびと」の中で、火葬の仕事をしておられたおじさんの台詞が、
もう、じーんと来ました。
「追いかけるから」というような、台詞。
その通りだと、思った。
先に行って、ちょっと、様子を観て、追いかけて出逢ったときは、
しっかりと案内してくれよ!
てな感じですよね。



祖母の時は、病院から連絡を受けた時は、既に遅く、
駆け付けた時は、もう、息を引き取った後でした。
しかし、父の時は、家族のために延命処置をしてくださっていたのです、
父が倒れたのは東京。
でも私が過ごしているのは大阪。
父の危篤を知ったのは、夕方の6時半。
留守番電話に連絡が入っていたのは、12時頃。
急いで駆け付けても、最終の新幹線に間に合うのか解らなかったけど、
なんとか、最終の一つ前に乗ることが出来て、日付が変わる頃に到着。
意識は戻って居らず、ただ、機械で心臓を動かしているような状態。

医者からの説明では、
心肺停止が45分以上、肺血栓、脳障害、心臓も停まることがある。
延命処置は、患者の年齢上、患者の体にも負担を掛けます。
だった。
これでは、もう、奇跡があったとしても、期待は薄い。
選択肢は、たった一つだった。

………次の日の朝、静かに心肺停止。


さぁ、その後が大変なのです。
死んで終わり!じゃないんですよね。
それも、全く知らない街での出来事だけに、どうすればよいのか…。

それこそ、本当に、恵まれてるという言葉が、ぴったりでした。
この時のお話をすると、誰もが「恵まれてるよね」と仰います。

父が倒れた状況から、事件性も考えられた為、一旦、警察署で
検視することになった為、死亡してからは、全て警察関連の方々が
お手伝いしてくださるような状態に。
検視する方が懇意にしている葬儀屋さんを紹介してもらいました。
そちらの方が、色々とお世話してくださったんです。
葬儀の手配、火葬の手配、私たちの宿泊先まで。
その時に、改めて思いました。

何をしてよいのか解らない状態の中、
たくさんお世話していただき、色々と教えていただきました。
不安になることなく、無事に、見送ることができましたから。

尊敬してしまう仕事だなぁと。

私の要望で、死に装束や死に化粧は、格好良くして欲しかったので、
それもしていただきました。

一番、感謝してしまう仕事だろうなぁと、改めて思いました。

映画の中でも、そうでした。
あれだけ、つっけんどうにしていた夫も、妻の姿を美しく仕上げ、
納棺するまでを見届けた途端、感謝の意を現してました。
その気持ち解ります。

でも、納棺という仕事をしてる人の家族にとっては、
やっぱり、理解が難しいのだろうなぁ。
「汚らわしい」
あの言葉は、その仕事の重大さを知った時には、理解してもらえずに、
その言葉を浴び、返す言葉も見当たらないですよね。


実際、その仕事をなさっている御家族は、どう思っているのかな…。
見送ることをしたことがあれば、多少、理解するんだろうなぁ。
映画の中でも、そのようでしたから。


それにしても、その仕事の素晴らしさを教わったものの、
映画の内容……主人公とその妻との様子で終わったところに
ふと、疑問。
なんか、「えっ、そこで、終わりですかっ!」と口にしたほど、
拍子抜けでした。

私、期待しすぎました???


でもまぁ、兎に角、
一つの仕事についてを、じっくりと理解できたことには
間違いありません。


映画でもそうでしたが、
長い間、連絡も取らなかった父への最期の親孝行。
私自身、電話で声を聴くくらいでしたけど………。

ただ、今でも思うこと。
本当に、蘇生はしないで良かったのだろうか、
奇跡が起こって、元気になったのではないだろうか…と、
自分の判断が、正しかったのか…と思っていること。

心肺停止45分以上(心臓が蘇生したのが、発見、通報後45分
経っていたので、発見前に、心臓が停まっていた可能性もある為)、
肺血栓塞栓症、脳機能低下、心肺停止が起こること。
心臓が動いても、脳障害の可能性あり、さらには、肺血栓を
取り除く手術をしても、高齢の為、体に負担をかけてしまうこと。

これらの状況である患者に対して、
どう判断すべきか。

医療番組、医療ドラマなどで、色々と見聞きしたことを基本に、
蘇生はしないことを選ぶのか、
それとも、
奇跡を信じて(体力のある父だったので)、蘇生を続け、
体に負担を掛けるかもしれないけど、肺血栓を取り除く手術を
してもらうか。

その時に、判断に迷ってしまうし、後から悩んでしまうから、
今のうちに、家族同士、話し合って決めておいた方が
良いです。


以上、暗いお話になっちゃいましたが、兎に角。
「旅立ちのお手伝い」
素敵な仕事だと、私は思います。

2009年9月22日 20:31 ライブドアブログへアップ


旅立ちのお手伝いだけでなく、誕生のお手伝いも、それらに携わる方々、
自分一人で生きているのではないことを、知るべきです。
他人への思いやりと感謝。大切な気持ちです。
(2015.3.8)





NANA (テレビ放映分)
えっとぉ、テレビで放映の映画「NANA」を観た。


実は、映画のNANAは、映画館での宣伝で観ただけ。
その時は、NANAというタイトルの漫画は知ってたけど、
内容は全く知らなかったんですよ。

スキンヘッドが居る……。
と宣伝では思ったくらい。

しかし、アニメ版でNANAが放映されてからは、
録画して、観てみた。
その時の感想。
「NANAの漫画って、アニメのナナと映画のナナ、
 そのままやんけぇ。てか、そっくり…」
噂は聞いていましたけどね…。

で、アニメ版第一話で、自分が抱いていたイメージと
全く違ったナナの楽しさに
今でも見続けてますが……、現在、辛い内容だな…。

そして、テレビでの放映・映画のNANAを観た。
おっと、内容は、そこまでですかい。
アニメで知ってるから、NANA2は、辛い内容だよね…。


で、最近まで知らなかったんですが、アニメ版のイメージも
強いんで、すんごく、肩の力が落ちたんですが、
…まぁ、それは、私だけかと思いますけど、

レイラの声って、天使の歌声というか、凄く美しいイメージが
あるんですが、アニメ版のイメージが強すぎますか?
オーディションで合格して、役を獲得したらしいのですが、
合格を出したみなさんのイメージと監督のイメージが、
あのレイラさんなんですね……。

普通です。
私にとっては、普通にしか思えません。
てか、「華」が感じられません。
映画「NANA」は、衣装で誤魔化したのでしょうか?
バックに流れていた曲が、レイラの曲だとは
最近知りましたし……(某番組で)

……もっと心に響くイメージがあったんですよ、レイラは。

なのに、あれですか……。


すみません。
映画のレイラを好きになった方、そして、ファンのみなさま。
私には、感じられませんでした………。

まぁ、主役が、ナナと奈々ですから、目立っては駄目なんだろうけど、
NANA2を観ようと思わなくなりました。
アニメ観ていて、観に行こうと思っていたんですけどね……。
レイラで、がっかりです。

じゃぁ、他に誰が? って言われても、私には応えられません。
おぉっ!!と心に響いて、聴いてみたい!と思える歌手が、
まだ、居ませんから……。
透き通った声。
う~ん。
男性なら、居るんですけどね…私の心に染み渡った歌声の歌手…。

話は、ごろんとひっくり返って、
「NANA2」のシンちゃん、すんごいね。
アニメとイメージ同じやん。
…でも、声は、どうなんだろうなぁ。
私にとっては、アニメのイメージが強いから、
石田さんなんですけどね……。

観に行くかは、解りませんけど。


そして、ヤス。
アニメのイメージもあるけど、映画の方も凄いよねぇ。
てか、彼、マイボスの彼の方だったとは、
先程調べて解りました。
サングラスだし、台詞も少ないから、解りませんよ。
てか、気付きませんでした。
マイボスの彼の方の印象、強いんですけどね。

これで、また、気になる役者が増えた…てか?!

2006年12月11日 23:05 ライブドアブログへアップ


映画館で観た宣伝ってのは、開館前に並んでいた時に
側にあった宣伝用のテレビで、ずっと流れていたやつなんだよなぁ。
その時の印象は、劇場まで足を運んで観ようとは思わないなぁ…
だったっけ。なので、テレビ放映分を観た…ということです、はい。
(2015.2.1)




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